進路のことで相談されたら?ダメな回答、いい回答とは?

あなたはある日、子どもにこう言われました。
「僕、飼育員になりたい!だから東京の専門学校に行きたいんだ。」
あなたはなんと答えますか?
何がなんでも「だめ!」と言いますか?
それとも「いいのよ。あなたが好きなことをやりなさい。」と言いますか?

実はこれだけの言葉では、子ども(相談した人)はどう言われても納得も解決もしていないのです。
今回は、進路を相談されたときに相手が納得する答え方を紹介します。

■子どもの進路に反対の場合は

子どもの進路を何があっても反対したい方もいるでしょう。
「だめなものはだめ!」
だけ言い続けても子どもはどうしてだめなのか分かりませんし、夢を否定されたと落ち込む子どももいると思います。
だからといって、だめな理由を延々とのべても子どもには自分の意見を聞いてくれない親だと思われてしまいます。
子どもは親の所有物でもなければ、同じ考えでもないのです。
そこで、進路に反対する場合は、だめな理由を述べた上で子どもに「あなたが頑張れば行ってもいいのよ」とか、「この道に進んでも、◯◯と言う点であなたがやりたいと思っていることも実現できるのよ」等、子どもを応援できるような言葉をかけてあげましょう。

例)子どもは飼育員希望、親は子どもに看護師になってもらいたいと思っている場合

まずはNGパターンから
「私、飼育員になりたい!だから大学で動物学を勉強したいの。」
「だめ!」
「なんでだめなの?」
「だめなものはだめだから!!」

これは、子どもの意見を全く聞いていないし、否定をするだけで自分の意見も述べていません。子どもにとってはどうしてだめなのか分からないし、人生経験豊富な大人と話しているはずなのに小さな子どもと話している気分になります。

次は、模範パターンです。
「私、飼育員になりたい!だから大学で動物学を勉強したいの。」
「だめ!」
「なんでだめなの?」
「動物学なんて勉強したってあまり役にたたないし、就職先も少ないからよ。それに飼育員は学校に行かなくてもなれるのよ。それより、就職先の多い看護師になったら?」
「えー!そんなのやだ!私は動物について勉強したいし、今じゃ、大学でてないと飼育員に採用されにくいんだよ。」
「そうね。でも、大学を出たからと言って飼育員の正規職員に必ずなれるわけでもないのよ。」
「そんなの分かってる!だから確率を上げるために大学へ行きたいの!」
「わかったわ。でも、ウチは動物学系の大学へ行くことは認めないし、お金もださない。どうしても行きたいなら自分のお金で行きなさい。人間の看護大学だったらお金をだしてもいいわ。」
「えー!なんで人間の看護大学がよくて動物学は出してくれないの?」
「たとえ、あなたが動物学の大学に行って就職先がなかったとしても、潰しがきかないからよ。看護師は資格さえとっておけば、病院だけじゃなくていろいろな場所で働けるのよ。動物園や観光施設でも、看護師を採用している所もあるから、資格があることで採用される確率が上がるかもしれないわ。」

・・と、こんな感じです。
「だめ」と否定するだけでなく、否定する理由と、子どもに対して将来の可能性を広げるようなアドバイスをしています。
これで、子どもは親が反対している理由も分かりますし、別の道に進んだとしてもそれが仕事や就職に間接的に役立つことを知ることができます。

■子どもの進路に賛成の場合は?

子どもの進路に賛成の場合は、「いいよ。そうしたら?」だけでは、子どもは賛成されたことがうれしい反面、少し不安になる場合もあります。
そのため、賛成する理由と、ほかにその仕事に役立ちそうな学問も視野にいれたらどうかと、子どもの進路に対する視野を広げてあげるようなアドバイスをします。 

例)
「私、飼育員になりたい!だから大学で動物学を勉強したいの。」
「いいよ。あなたが望む道を行きなさい」
「やったー」

ここで終わってしまうと、子どもは賛成されたとしても、本当に自分のことを思って言ってくれているのか不安になります。そこであなたがどうして賛成なのか、どうしたら夢を実現させられる確率があがるのかをアドバイスしてあげるのです。

例)
「あなたは昔から動物が好きで一生懸命、動物たちの世話をしてたわね。だからあなたにはぴったりだと思う。頑張って勉強して飼育員さんになってね。」
「ありがとう。頑張って大学合格するね」
「ただ、あなたと同じ考えの人たちが学校に入るから、その人たちにないような武器も身につけるのよ」
「武器って?」
「あなたはいろいろなことに興味を持つから、専門を掘りさげるよりは、他の飼育員さんになろうとしてる人たちができないこと、知らないことを知識や技術を身につけた方がいいと思うわ。」

と、こんな感じです。
これで子どもは自分の進みたい道に自信が持てると思います。

■まとめ

進路のことを相談されたら、賛成であれ、反対であれ、
・自分が賛成/反対の理由を述べる
・どの道を進んだとしても、仕事や就職に役に立つことを教える
ことが大切です。
「だめなものはだめだから」とか、「いいと思うから」は理由になっていませんよ(笑)
親として、子どもの興味があることを自分も調べてアドバイスできるよう心がけてくださいね。




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