働いている時や、ネットの質問コーナーを見ていると、
「結婚前は別の仕事をしていたけれど、主婦になってからやっぱり飼育員として働きたくなった。主婦になってから飼育員になれますか?」
という質問をされたり、見たりすることがあります。
結論からいうと、主婦になってから飼育員になることは、
できなくはないけど、難しい
です。
ただ、どんな主婦なのか?年齢や家庭状況、希望する雇用形態によって、採用のされやすさは、かなり変わります。
飼育の仕事は、多くの主婦が希望する、
・土日祝日休み
・短時間で高時給
・子どもや家族の都合に合わせて休む
・家から通いやすい
というような条件を叶えることが、不可能な仕事です。
上記の条件を叶えられない理由は、
・動物には休みはない上、動物園は世間が休みの時が書き入れどき
→土日祝日は休むのが難しい
・飼育の仕事は生産性がなく、なりたい人の方が圧倒的に多いため、低賃金でもやりがいだけで働いてくれる人がいる。
・動物に何かあった時や大きなイベントを行うときは、急に呼び出されたり、夜遅くまで残業することもある
→短時間で高収入は不可能
→家族よりも動物(職場)が優先
・家から通いやすい場所に動物園があるとは限らない
→通勤に時間がかかる可能性がある
・動物園の中には全寮制のところもある。
→家族よりも動物(職場)が優先
だからです。
では、どのような主婦が採用されやすいのか、家庭の状況と年齢、どんな施設だったら採用されやすいのかを紹介していきます。
■子どものいない主婦
正社員は難しいかもしれませんが、他の主婦に比べて、非正規雇用のフルタイムで採用されやすいです。(男性や未婚の女性よりは難しいですが・・)
パートやアルバイトならば、残業や夜の呼び出しがないため、定時で帰ることも可能な場合が多いでしょう。
ただ、夫の理解が得られるかにもかかってくるので、よく話しあった方がいいと思います。
また、新婚で子どもを作る予定のある方は、出産してからも飼育員としてずっと働きたいのか、子どもができるまでと割りきるのか?など今後のキャリアプランを考えておきましょう。
■子育て中の主婦
子育て中の主婦が動物園で飼育員として働くことは非常に難しいです。というのも、動物園を含む動物関係の職場は、子育てに関する支援には消極的だからです。
他の業種のように託児所完備の職場や、託児所と提携していて、安く入れたり、子連れ出勤することはできません。
また、子どもの行事で休んだり、子どもの病気で早退なども、難しい職場が多いです。
なぜなら、自分が担当している動物が第1で、動物あっての飼育員だからです。
子どもが~、家族が~と家庭中心の人は、自分が担当している動物に何かあったときに対応することができないからです。
☆子どもの預け先
子どもが小さい場合は、
・保育所や託児所が職場や家から行きやすい場所にあるかどうか?
・土日祝日や夜間預かってくれる人がいるかどうか?
は、最低限調べておきましょう。
たとえ、社内に女性飼育員が多かったとしても、未婚の人が多いため、子育てに関する理解を得るのは難しいです。
また、飼育員になりたいけれど、子どもが小さくて衛生面を気にする方は、飼育員はあきらめた方がいいです。動物園には飼育以外の職種もあるので、そちらも考えてみると思います。
もし、どうしても飼育員として働きたいと思うのならば、
・動物実験施設の飼育員(土日休みの職場が多い・急な呼び出しがない)
・飼育員の短期アルバイト
ならば、比較的採用されやすいし、働きやすいのではないかと思います。
もしくは、家族よりも仕事の方が大事!という方ならば、フルタイムの非正規でも採用はあるかもしれません。
■子育てや介護が一段落した主婦
年齢や体力的に難しいと言われることが多いですが、ほかの主婦と比べると人生経験が豊富で主婦力もあります。役に立たないと思うような主婦力も動物の飼育に意外と役立てることができます。
例えば、今まで実家暮らしで料理や掃除をあまりしたことのない人に比べて、包丁さばきがしっかりしていたり、掃除も早くてキレイにできたりします。
飼育員は動物の保育士にも介護士にもなるので、これまでの育児・介護の経験を生かすことができることが強みになるでしょう。
観光施設や公園にある小動物園や、観光牧場など、経営陣が動物関係の仕事をしたことがない施設ならば採用されやすいと思います。
そのような施設は、動物園と違い、施設の目玉が動物ではないことから、飼育員に学歴や経験などを重視していません。そのため、正社員ではなく、パートやアルバイトの求人がよく出ます。
フルタイムではなく、日数や時間を気にする主婦にはおすすめです。
■ 実際、主婦で飼育員している人いるの・・?と言う方へ
ここまで読んでみて、主婦で飼育員をしている人がいるのか気になった方もいると思います。
ちゃちゃまるが知っている限りでは、全タイプの主婦飼育員がいました。
☆子どもいない主婦飼育員
結婚前から働いていた人は、正規職員かフルタイム非正規職員として働いていました。
結婚してから働き出した人は、非正規職員として働いていて、子どもが出来たら退職しました。
☆子育て中の主婦
出産後に育児をしながら、初めて動物園の飼育員として働きだした人には出会ったことがありません。
結婚する前に正規職員として就職し、産休だけ取って復帰した人は知っています。その人は、あらゆる方法を駆使して子どもを預かってもらっていました。子どものいない人のように、急な呼び出しや残業もしっかりとこなすキャリアウーマンでした。
☆子育てや介護が一段落した主婦
子育てや介護が一段落してから正規職員で働きだした人には会ったことがありませんが、パートで働いていた人は知っています。これまで動物関係の仕事はしたこともなく、動物の学校も出ていませんでしたが、気配り上手でコミュ力があり、仕事の段取りもしっかりできる人でした。飼育以外の部署からも声がかかるほど引く手あまたな人でした。
■主婦が飼育員になるには・・?
主婦になってから飼育員になるには、
動物関係の学校に行くことでも、
色々な動物を飼って飼育の練習をしてみることでもありません。
学校に行くことも動物を飼うことも、時間とお金のムダです。(知識は身につくかもしれません)
もし、なりたいと思うのならば、とりあえず飼育員を募集している、いろいろな施設に応募してみることをおすすめします。
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